人生

咀嚼力で差をつける!!

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chewing

体験するからこそ、自分の無知を体感できる

そのことが源動力となり、
成長しようとする熱量が自分の価値につながっていく

by JPARASIL

価値観は成長させられる

日本人が海外で得られるものとは…?

 近年グローバル化が進み、島国の日本人にとっても海外は身近な存在となり、日本にもインバウンド効果で多くの外国人が訪れるようになりました。


 この現象は日本経済社会にも影響を与えていると言わざるを得ません。例えば都内のコンビニのほとんどの店員さんが外国人であることや日本の観光地・宿泊施設には外国人向けのサービスを中心に設計されている点など、挙げればキリがありません。

 多種多様な場面において外国人との関わり合いが多くなり、これまで島国特有の文化形成をしてきた日本社会にとっては、とても刺激になると同時にグローバル化が進む世界に遅れを取らないために様々な面で変化を求められるようになってきました。


 私自身、少年時代にサッカーで同世代のニュージーランド人と交流したのをキッカケに常に海外を意識してこれまでのキャリアを歩んできました。


 高校時代には韓国へ遠征、大学時代にはサッカー部の先輩を訪ねてスペイン、ポルトガルへ行くことができ、大学卒業後はサッカー選手として、社会人としてパラグアイで生活をしてブラジル、アルゼンチンへも訪れる事ができました。


 行ってみたからこそ分かったことや影響を受けたことがたくさんありましたが、その度にまだ知らないことがたくさんあるということに気付かされ、更なる好奇心・向上心が掻き立てられた経験があります。


 もちろん、日本国として今後どのように世界との関係性のなかでいかに共存共栄していくのかを考えていくことが重要だと承知していますが(誰しもが興味関心を持つべきであるとも感じています)、
今回それは日本を背負って立つ政府をはじめとする政治家の皆さまにお任せするとして(本当は任したいわけではなく任せざるを得ないということはここだけのヒ・ミ・ツ)、
私のような一般庶民にでも海外とのつながりを積極的に持つことで「人間的成長を促進すること=価値観の成長」に起因する様々な要素の中から、私自身の経験則をもとに『海外とのつながり=海外を体感することで得られるものの本質』をいかにして効果的に自分のものにするのかをという部分に焦点を当てて説明できればと思います。

* 日本人であるということを認識する

 先に述べたように海外との距離感が縮まったとはいえ、私がそうだったようにほとんどの日本で育った日本人にとって、自分が日本人であるということを認識する機会は少ないと思います。


 昔から島国であるが故に、外国との交流には様々な障壁があり、必要に駆られないとその機会を自ら欲する人はごくごく少数だったでしょう。そしてその環境下でも、持ち前の根気強さや他人への思いやりで度重なる困難を乗り越えて、世界的にも先進国として名を馳せるようになるまでに成長できたことで他国にはない日本特有の価値観を築きあげ、その長年の努力の成果がいまの日本社会であることは間違いありません。


 しかし、このようなことを歴史として学校の授業では学ぶかもしれませんが、実生活の中で体感することはほとんどありません。言い換えるならば、日本人は諸外国の人や文化とは一線を画すということ、自らのアイデンティティに触れる機会が少ないということであると言えます。


 もちろん、前述したように日本にも多くの外国人がやってきているのは確かですが、日本に来ている外国人はあくまでも日本という国にそれぞれ理由を持ってきている訳で、そこには少なからず関心や理解があるのです。そういう意味では日本で出会う外国人は日本人に対して意図するしないに関わらず、日本に合わせているという事実を忘れてはいけません。


 私自身、パラグアイで生活してみて初めて、母国である日本のことを強く意識しました。パラグアイ人は人懐っこく、言葉もおぼつかない私にもどんどん質問をぶつけてきました。朝イチからテンション最高潮で初めはそれについていくのがやっとでした。この他にも日常から衝撃的なことの連続でした。
(親の為に車磨いてお金を稼ぐ子どもたちが大勢いることやバスに定時がないこと、貯蓄する習慣がないことなど…)

 パラグアイ人と話していて、特に記憶にあるのが日本のこと(主に家族、歴史、政治や宗教のこと)を聞かれたときに明確に答えることができなかったことです。
(スペイン語ができないという訳ではなく、単純に日本語でも出てこなかったという方が正しいと思います。)
 当時はなぜそんな質問ばかりするのかと面倒臭く思うと同時に、すんなりと答えられない自分にも疑問を感じました。そしてそのことがキッカケで日本についてよく考えるようになり、“外から日本をよくみてみること”で良い意味でも悪い意味でもその特異性に気が付き、日本での生活では意識しなくても問題なく済んでいたのは、前提として周りが全て日本人だったからなのだという考えに至り、そこから疑問だったことが全て解決していきました。そのおかげでパラグアイ人への理解も深まり、より積極的に関わるようになり、お互いに尊重し合うことの大切さを学び、刺激的で充実した生活を送ることができました。

 日本から離れてみて、初めてわかることがある。


 価値観は人それぞれ違って当然です。同じ国で育っていようが、同じ趣味を興じていようが、全く同じになるということはまずあり得ません。私どもは価値観というものは、その人のルーツや生き様を表すもの、その人が生まれてからそれまでの環境において自身で体験してきたことに基づいて形成されると定義付けています。


 話を戻しますと、日本は島国であるが故に、文化や社会的に隣国などからの影響を受けにくく、他国にはない天災や人災からも復興してきたことから独特の発展を遂げてきました。だからこそ他にはない日本人らしさというアイデンティティは様々な分野において世界的に影響力を持ってきました。しかし、前述の通りのグローバル化にあたってこれまで以上に海外が身近になり、海外を体感する機会が多くなってきた中で、本来の日本人らしさという価値観を共有してきた日本人にとって、外からの刺激はとても重要であるのは確かなのですが(その刺激で自分に気付くこともある)、その刺激をより価値のあるものにするには、自分自身という内なるものと向き合い、自分という人間がなんたるかを知ることが重要になります。このベースとなる価値観を自分自身が理解した上で、体感するのとそうではないのとでは、海外を体感することで得られるものという点では、全くその価値は変わってきてしまうのです。

* うわべを噛み砕いて、本質を見極める

 ものごとすべてに共通することとして、対面的に目に見えることや感じることと、そのものごとが本来持っている資質が違うということがあります。このことは人であれ、ものであれ、事柄であれ、すべてに関わることであると考えられます。現代の多種多様になってきた世の中では尚更、外見や表面上などから一見でわかることなどはごくごく僅かです。そして、そのほとんどが様々な要素で複雑に構成されており、核となる部分に辿り着くには、それなりの時間と労力が必要になります。


 特に海外という観点においては、この考え方と日本人であるという前提を理解しておかないと、せっかくの機会が台無しになってしまいます。先に述べたように海外との触れ合いは日本人にとっては一瞬、ほんのひとときでさえ、刺激的に感じられるため、そこで充分に満足できてしまえるということから、深く考える必要性を感じない方が多いのではないでしょうか。いま見えている、感じていることの向こう側にある、そのものごとの本質を見極めることが出来るかどうかが、このグローバルな社会で自分を見失わずに、周囲と共存共栄していくために重要なことなのです。


 パラグアイで日本を外からみる体験をしたことをキッカケに日本への意識が高まり、それと同時に自分自身に対しても深く考える機会となりました。なぜなら日本人であるからこそ、日常生活でどうしても周囲の風潮や空気を読んで意思決定をすることが多い分、自らの価値観を抑制することが多く、本来の自分をさらけ出す機会は少ないように思います。


 私自身はサッカーで自分をさらけ出す機会があっただけに、日常生活で出しづらいという環境の乖離に悩むことはありましたが、そのおかげもあり、自分自身がどういう人間なのか、どうなりたいのかについて考えるキッカケとなり、日々自分の価値観をブラッシュアップしながら目標に向かえている実感を得ることができています。


 日本人は物心ついた頃から成長するに従って自分の意思を主張する機会が少なくなっていくことから、自分の価値観について考えることに慣れていない傾向があり、そのことが原因で価値観を成長させる機会を逃してしまい、目に見えない社会全体の空気というものを自分自身の価値観として受け入れてしまっているように感じます。


 だからこそ日本人は自分の価値観と向き合い、自分自身を理解した上で新たな体験に臨むことが大切であり、その体験したものごとを自分の価値観をもとに噛み分けることで自分なりの解釈に咀嚼することができるようになりることが成長に繋がります。そして、これこそが正に他にはない自分ならではの価値あるものになるということです。


 これを機会に日本人であるという認識を持つことがあなた自身にもたらす影響を考えるキッカケになってくれればと思いますし、何より自分自身と向き合い、より良い人生を送るために『咀嚼力』を磨いて、自身の価値観を成長させて欲しいと思います。

今回ご説明した内容を分かりやすくまとめた図が以下にあります
【価値観の成長のサイクル】です
JAPARASILのモットーとして大切にしている考え方です

【価値観の成長のサイクル】

~体験・咀嚼・吸収・実践~

JAPARASILが提唱する【価値観の成長のサイクル】をもとに、自らの価値観をベースにものごとを捉える事ができるようになれば、価値観は新たな体験を重ねる毎に更なる進化を遂げる事ができるでしょう。

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